統合失調症

統合失調症になりやすい人の特徴は?統合失調症の兆候も紹介

統合失調症になりやすい人の特徴は?統合失調症の兆候も紹介

統合失調症は、こころと考えが上手くまとまらなくなり、悪化すると幻覚や妄想・興奮・認知機能の低下など、こころや体に様々な症状が現れます。

珍しい精神疾患であるというイメージを持っている方も多いものの、統合失調症は100人に1人がかかる病気であり、決して珍しい病気ではありません。

誰でもかかる恐れがあるため、統合失調症において理解を深めておいて損することはないでしょう。

本記事では、統合失調症になりやすい人の特徴や、代表的な統合失調症の兆候についても解説しています。

統合失調症になりやすい人の特徴を知ることで、日々の生活から注意できます。

統合失調症は早く治療することで回復が早いと言われているため、早期治療・早期改善を行うためにも、あらかじめ知っておくと良いでしょう。

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統合失調症の原因

結論から申し上げると、統合失調症の原因ははっきりとはわかっていません。

統合失調症の原因は1つだけではなく、複数の要因が複雑に絡み合うことで発症すると考えられており、主に下記の3点が原因であるとされています。

  • 神経伝達物質の異常分泌
  • 遺伝子要因
  • ストレス等の精神的要因

それぞれ順番に解説します。

神経伝達物質の異常分泌

脳内の異常が発生していると考えられるケースに、神経伝達物質であるドーパミンの過剰分泌が挙げられます。

ドーパミンとは、興奮や快楽に関わる、脳内物質の一つのことです。

このドーパミンが過剰分泌することで、幻覚や妄想、興奮といった症状を引き起こすと考えられています。

そのほかにも、統合失調症患者の脳内を調べてみると、前頭葉や側頭葉など、人間の意欲や感情、その他思考を司る脳の部位に萎縮がみられており、統合失調症が脳内の異常と密接に関わりがあることは、明らかになっています。

神経伝達物質を含む、脳内の異常を取り除くことが統合失調症の治療法になると考えられ、現在も多くの研究が行われているのです。

遺伝子要因

統合失調症の発症リスクは、遺伝すると考えられています。

実際に、近親者に統合失調症の発症者がいた場合、統合失調症のリスクが高まるとされる研究データがあります。

また、一卵性双生児の一方が発症した場合、もう片方も50%の確率で発症するというデータも存在します。

当然ながら、近親者に統合失調症の方がいるからといって、極端にリスクが高い訳ではありません。

たとえ近親者に統合失調症の方がいたとしても、あまり気にしないようにしておくのが良いでしょう。

ストレス等の精神的要因

統合失調症の原因の1つは、ストレスであるという考えもあります。

特に、複数の要因からストレスを感じることで、統合失調症を発症しやすいとされており、実際に多くの発症者は複数の要因でストレスを感じている背景があります。

また、ストレスそのものが直接的な原因にならずとも、ストレスによって他の精神疾患を発症し、統合失調症になってしまうケースもあるので注意が必要です。

統合失調症になりやすい人の特徴

統合失調症になりやすい人の特徴として、主に下記の3つが挙げられます。

  • ストレスを受けやすいタイプの人
  • 近親者に統合失調症にかかった経験がある人
  • 内気でコミュニケーションに苦手意識がある人

それぞれ順番に解説します。

ストレスを受けやすいタイプの人

ストレスはすべての精神疾患の原因であり、統合失調症の原因の1つとしてもストレスがあると考えられています。

実際に統合失調症発症者の80%が、3ヶ月以内に高ストレス環境にさらされていることが分かっており、高ストレスとなる親族との死別や、事故・事件への巻き込み直後に統合失調症を発症するケースも珍しくありません。

このことから、日常的にストレスを受けやすい人ほど、そのストレスの影響を受けて統合失調症になるリスクが高いと考えられているのです。

近親者に統合失調症にかかった経験がある人

先述した通り、統合失調症は、遺伝と大きく関係があると考えられています。

近親者に統合失調症の方がいると、発症率が高まるという研究結果も出ているため、統計的に見ると近親者に統合失調症にかかった人がいる場合、注意が必要です。

ただし、医学的な根拠が明確にあるわけではないので、気にしすぎる必要はありません。

あくまでも、1つの仮説として考えておくと良いでしょう。

内気でコミュニケーションに苦手意識がある人

人からの言動に傷つきやすいなど、人間関係の慢性的なストレスは統合失調症の発症のきっかけになると考えられます。

特に、内気でコミュニケーションに苦手意識のある人は、ストレスの発散が苦手な傾向にあり、日々のストレスを抱え込むことで統合失調症にかかるケースも珍しくありません。

神経質な性格の方や、内向的な方は、ストレスを抱えやすく、結果として統合失調症のリスクが高まりやすいので注意しましょう。

統合失調症になりにくい人の特徴

統合失調症になりにくい人の特徴は、下記の通りです。

  • 生活リズムが整っている
  • ストレス発散をする方法が分かっている

それぞれ順番に解説します。

生活リズムが整っている

統合失調症の原因となるストレスは、生活習慣の乱れから起こることもあります。

夜更かしや仕事の量が多いなど、主に睡眠不足や生活リズムの乱れから発症するケースも少なくありません。

規則正しい生活は、様々な病気や精神疾患を防ぐことに繋がり、すべての病気の予防策となるため、常日頃から心がけておくと良いでしょう。

ストレス発散をする方法が分かっている

ストレスは様々な精神疾患の大きな原因の1つです。

ストレスの発散は、全精神疾患対策として大切であり、もちろん統合失調症もその中に含まれます。

人のストレスのキャパシティはある程度決まっているため、自分に合ったストレスの発散方法を手に入れると良いでしょう。

代表的なストレスの発散方法は、下記の通りです。

  • 適度な運動やストレッチを行う
  • 映画鑑賞などの趣味に時間を使う
  • 家族や友人との会話を楽しむ

ストレス発散を定期的に行うことで、精神疾患になるほどのストレスを抱えなくて済むようになり、結果として心身の健康に繋がります。

他の精神疾患やその他の病気予防のためにも、ストレス発散法を探しておくことを推奨します。

代表的な統合失調症の兆候

最後に、代表的な統合失調症にかかる兆候について解説します。

主な兆候は下記の通りです。

  • まとまりのない会話をする
  • どのような会話内容でも表情が変わらない

それぞれ順番に解説します。

まとまりのない会話をする

統合失調症の症状の1つに、感情や思考がまとまらないことが上げられます。

そのため、支離滅裂な言動をするなど、話の内容にまとまりが見られません。

感情や思考がまとまらないことに加えて、論理的思考力が欠如しているため、異常に早口になったり、受け答えが異常に遅くなったりすることもあります。

統合失調症の患者の話し方には非常に特徴が多く、会話から統合失調症であることが分かるケースも多いです。

下記の記事では、統合失調症の方の会話の特徴を例を交えて解説しているため、併せて参考にしてください。

統合失調症の患者の会話例【実例も交えて解説】

どのような会話内容でも表情が変わらない

統合失調症の患者には、感情表現が乏しくなってしまったケースが多く見られます。

盛り上がる話をしていても、無表情であるなど、話の流れと表情がかみ合わないケースがあり、会話をしていると違和感を感じるでしょう。

表情だけではなく、なんの話をしていても声の調子が単調で常に一定であることも、統合失調症の方の特徴として挙げられます。

普段私たちが会話するときは、自然と表情や声の調子が変わるものです。

しかし、心の不調や病気を発症すると、本来自然にできていた感情の表現ができなくなってしまうのです。

元から感情の起伏を入れずに話す人もいるものの、その傾向が極端になったり、そうで無かった人がポーカーフェイスになると要注意と考えましょう。

統合失調症の兆候が見られたら精神科を受診しましょう

本記事では、統合失調症になりやすい人と、なりにくい人の特徴を解説するとともに、統合失調症の原因などについても紹介しました。

統合失調症の詳細な原因は明らかになっていないものの、これまでの発症者の傾向から、統合失調症になりやすい人の特徴に偏りがあることが分かっています。

気にしすぎる必要はないものの、もし自分が当てはまっている場合や、周りの家族が当てはまっている場合は、気にかけてあげることを推奨します。

それと同時に、統合失調症の兆候が見られたら、いち早く精神科を受診することが大切です。

銀座の梅本ホームクリニックでは、統合失調症をはじめとする、精神疾患の診療をしております。

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