うつ病

うつ病の自己診断|その後の具体的な治療法まで

うつ病の自己診断|その後の具体的な治療法まで

「なんだかやる気が起きない、身体が重たい…もしかして、うつ病?」と感じたことがある人は少なくないと思います。周りの人にはなかなか相談しにくく、かといっていきなり精神科や心療内科に行くというのもハードルが高い、という場合に、スマホひとつでできる自己診断やうつ病の症状、一般的な対処法や治療法をお伝えします。

うつ病の自己診断

「うつ病かな?」と思ったら、まずは以下のセルフチェックをしてみましょう。 以下の18の質問に、「つねに」「しばしば」「ときどき」「いいえ」、のうちどれかで回答します。

1.体がだるく疲れやすいですか
2.騒音が気になりますか
3.最近気が沈んだり気が重くなることはありますか
4.音楽を聴いて楽しいですか
5.朝のうち特に無気力ですか
6.議論に熱中できますか
7.くびすじや肩がこって仕方がないですか
8.頭痛持ちですか
9.眠れないで朝早く目覚めることがありますか
10.事故や怪我をしやすいですか
11.食事がすすまず味がないですか
12.テレビを見ていて楽しいですか
13.息がつまって胸苦しくなることがありますか
14.のどの奥に物がつかえている感じがしますか
15.自分の人生がつまらなく感じますか
16.仕事の能率が上がらず何をするにもおっくうですか
17.以前にも現在と似た症状がありましたか
18.本来は仕事熱心できちょうめんですか
(参考:SRQ-D(東邦大学方式うつ病自己評価尺度)https://utsu.ne.jp/self_check/

全て答え終わったら、「いいえ」が 0点、「ときどき」が 1点、「しばしば」が 2点、「つねに」が 3点として計算します。この時、質問 2、4、6、8、10、12に関してはカウントしません。 合計の点数を出し、16点以上が抑うつ傾向あり、11~15点は境界領域、そして10点以下だと抑うつはなし、という診断結果になります。 計算がやや面倒かもしれませんが、最近は自動で計算してくれるサイトもたくさんありますので、心配になったらまずはこちらでチェックしてみましょう。

うつ病の症状

うつ病というと精神面の症状だけというイメージかもしれませんが、脳の機能的な障害なので、身体面でもさまざまな不調がでます。 代表的なものを紹介します。

精神症状

うつ病の精神症状には、以下のようなものがあります。 ・落ち込む ・集中できず、ミスや物忘れが増える ・悲観的になる ・不安やイライラが増える ・外見に気を配らなくなる ・無関心になる

悲しんだり落ち込むことは誰にでもありますが、今までの趣味や大好きだったことにも無関心になったり、普段なら絶対忘れることのない基本的なところを忘れるなどがみられたら、それはうつ病のサインかもしれません。

身体症状

精神症状と並んで、以下のような身体症状もうつ病の所見です。 ・睡眠障害(眠れない、朝起きられない) ・食欲低下 ・月経異常 ・便秘 ・易疲労感 ・身体の重だるさ

朝起きられない、疲れやすいなどは、「甘えている」「もっと頑張れ」と取られがちですが、うつ病のサインかもしれないので注意して他の症状を観察してみてください。

うつ病と診断されたら

うつ病と診断されても、悲観的になることはありません。まずは今まで頑張ってきた自分をたくさんいたわってあげましょう。そして、うつ病にはさまざまな治療法や対処法がありますので、専門家の力を借りながら自分にあった方法を見つけていきましょう。

まずは休養を取る

うつ病と診断されたら(診断されなくても)、まずは休むことです。休養は、最も大切で基本的な治療法と言ってもいいかもしれません。最も「簡単な」治療法にも思えるかもしれませんが、うつ病の方にとってはこの「休む」というのが実は最も難しくもあるのです。「周りに迷惑をかけてはいけない」「せっかく今まで頑張ってきたのに」など、どうしても「頑張り続けること」を選びがちになります。 しかし、自分のため、そして周りのために、休息をきちんと取りましょう。身体を休めるだけではなく、心もできるだけリラックスして過ごすことが大切です。

精神療法を検討する

うつ病の歴史は古く、さまざまな精神療法が研究されています。 いずれのセラピーも、専門家から受けることが必須です。そして、人によって合う・合わないがありますので、いつまでも効果が感じられなかったり、不安や苦痛を伴うものであれば無理せず別の方法を選択しましょう。

認知行動療法

「認知」とは、ものの見方や受け取り方、考え方のことです。私たちは1日に6万回思考していると言われています。通常であれば適切に思考できていますが、強いストレスを受けている時やうつ状態に陥っている時などではそうした認知に歪みが生じてきます。その結果、抑うつ感や不安感がさらに強まってしまうのです。 これに対してアプローチするのが「認知行動療法」です。「認知」に働きかけて、ストレスを楽にしていこうという心理療法のひとつです。 うつ病に限らずパニック障害、統合失調症などさまざまな精神疾患に効果があると言われています。

対人関係療法

対人関係療法は、身近にいる重要な人との関係性に焦点を当て、その対人関係における態度やコミュニケーションのあり方を考えていくものです。例えば、「家事ができないことを家族に理解してもらいましょう。どのように取り組んだら良いでしょうか?」など、「家事ができないこと」を克服するのではなく、今の自分のままでどのように対人関係を構築していくかを重点的に考える心理療法です。 うつ病の症状に直接アプローチするわけではありませんが、結果的にうつ病も改善されていくという医学的根拠があります。

薬物治療

薬に頼ることに抵抗があったり、副作用や依存が心配になる方もいるかもしれませんが、専門の医師の診断・処方のもと、薬剤師が説明・指導してくれた薬物治療であれば、上記のような心配はいりません。過度に自分を責めたり不安になることなく服用しましょう。 むしろ、体調が良くなったからと言って自己判断で中止してしまう方が危険です。必ず医師の許可を得てからにしてください。

うつ病のその他の治療方法

精神療法の他にも、いくつかの治療法があります。以下のものは医学的にもきちんとエビデンスが得られているので治療法としてはとても安心ですが、こちらも精神療法と同じく辛さや恐怖感を伴うものであれば無理に継続することはありません。

高照度光療法

うつ病で受診すると、「睡眠リズムを整え、規則正しい生活を送りましょう」と言われます。しかし、頭ではわかっていても、そのように生活習慣を変えるのはなかなか難しいのが現状です。「夜眠れない」「朝起きられない」の悪循環になってしまうのです。 睡眠に深く関係するホルモンに「メラトニン」があります。血中のメラトニンが高くなると眠くなり、低くなると睡眠から目覚めるのです。

この「メラトニン」は、網膜に光が入ると分泌が抑制されるという特性があります。これを利用して、睡眠障害などの人の目覚めをサポートしてあげるのがこの「高照度光療法」です。高照度光器具を用い、朝5,000~10,000ルクスの光を30分~1時間浴びる治療法で、一般的に「光療法」とも呼ばれます。 この「高照度光器具」はインターネットでも購入でき、入院しなくても自宅の寝室で導入できるので、睡眠障害のある方には取り入れやすい治療法と言えます。

修正型電気けいれん療法(m-ECT)

「修正型電気けいれん療法」とは、古くから行われている「電気けいれん療法」というのをより安全で効果的にバージョンアップしたものです。数秒間、電気を頭部に通すことで、けいれん発作を誘発し、うつや興奮・錯乱状態などの精神症状を軽減します。全身麻酔薬と筋弛緩薬を使用して、脳内のみにけいれん発作時と同様の状態を作り出すので、身体への負担も少なく、ご高齢の方などにも実施可能です。麻酔科医の指示のもと、全身麻酔下で行われるので、恐怖感や苦痛もほとんどありません。

経頭蓋磁気刺激法(TMS)

脳の特定の部分に磁気刺激を繰り返し与えることで、脳の機能を活性化する治療法です。 米国ではアメリカ食品医薬品局(FDA)の認可も受けている一般的な治療法です。麻酔をせずに治療が可能なので、薬に抵抗がある、全身麻酔が怖い、という方にも可能です。

運動療法

運動療法も、うつ病に有効な治療です。特別なことをする必要はありません。今までの研究により「中等度以上の運動を週3日以上行う」ことが推奨されています。具体的にいうと、ウォーキング(普段よりちょっとだけ速めのペースがおすすめです)やジョギング、サイクリングなどは無理なく続けやすいと思います。近所にプールなどがあれば水中ウォーキングなども良いですね。関節に負担がかかりにくく、普段運動不足の方にもトライしやすい運動療法です。 適度な運動によって「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が安定するだけでなく、運動することで睡眠の質が向上したり、食欲が戻ってきたりというような効果も期待できます。 まずは無理のない範囲で、義務感を持たずに行いましょう。

まずは通院や休養を検討しましょう

先ほども述べましたが、うつ状態になった方には、精神科や心療内科で専門家にみてもらったり、休養をとるのが最も効果的です。しかし、これら「休養する」「人に頼る」は最もハードルが高い対処法でもあるのです。周りの人たちがきちんと「休むことが周りの人のためにもなる」「専門家に頼った方が早く効果が出る」ということを伝え、心身ともにリラックスできる環境を整えてあげたいですね。

またエフェメールホームクリニックは、電話による相談を受け付けております。「認知症かもしれない」「認知症を悪化させたくない」という人は、お気軽に専門家に相談できるエフェメールホームクリニックにご相談ください。

 
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