うつ病

うつ病になるとご飯が食べられなくなるのか

うつ病になるとご飯が食べられなくなるのか

食べたくない、お腹は空いているのに食べられない、少し食べるとすぐお腹がいっぱいになる、好きな食べ物を美味しいと感じない……最近このような事はありませんか?実はそれ、うつ病による症状かもしれません。

この記事ではうつ病でなぜご飯が食べられなくなるのか、よくある症状と対処法をお伝えしていきます。またうつ病に効くレシピも紹介します。 ご飯が食べられなくてお悩みの方は最後まで読んでみてください。

うつ病になるとご飯を食べられなくなる?

食欲不振の症状が続く場合まず考えるのは胃腸の不調だと思います。現に食欲不振や胃痛、胸焼け感は、胃炎や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの代表的な症状です。その他にも肝臓やすい臓の疾患や甲状腺機能低下症などの疾患でも引き起こされます。しかし、このような疾患以外に、うつ病でも食欲低下は引き起こされます。

ストレスの多く多忙な現代社会では、うつ病は誰でもなり得る病気です。そしてこのうつ病で多く見られるのが、「食べたくない」「痩せる」などの食欲低下や逆に「甘いものばかり食べてしまう」「過食」などの食行動の異常なのです。

食べられない、食べたくない、吐き気がする…など症状があればまずは消化器内科を受診してください。医師の指示通り内服治療などを行い、それでも症状が改善しない場合は、もしかすると原因はうつ病かもしれません。このような場合は心療内科を受診してみてください。

うつ病と食事が食べられないことの関係性

うつ病は様々なストレスが原因で引き起こされます。体には交感神経と副交感神経があり、これらは自律神経と呼ばれます。この自律神経はバランスをとりながら体がベストな状態になるよう保たれています。交感神経が働くと興奮状態になり、血圧が上がり脈が速くなります。副交感神経が働くと、心身ともにリラックスし胃腸などの消化器が働き出します。 つまりうつ病の人はストレスによりこの神経のバランスが乱れてうまく機能しなくなります。ストレスがあるとき体は交感神経優位になり、副交感神経の働きが抑制されます。このようなメカニズムによって消化機能が弱くなり食欲がわかなくなるのです。 では、食欲がない、食べられないなどの症状以外にも、うつ病の可能性がある症状を見てみましょう。

今までおいしいと感じていたご飯がおいしくない

うつ病になると今まで楽しいと思っていた事や好きな事に興味がなくなったり、楽しさを感じられなくなります。食事も同じで、好きな物でもおいしくない、味がないように感じます。またうつ病になると脳の中にある味覚中枢がダメージを受け、きちんと味覚を感じられなくなります。

食後に吐き気がする

胃腸はストレスにとても弱い臓器です。うつ病状態の人は常に気分が沈み、ストレスにさいなまれています。このストレスにより胃腸の消化機能が弱まり、食後にムカムカと胃もたれしたり吐き気がします。

すぐにお腹がいっぱいになる

ストレスや抑うつ状態により、胃腸の動きが弱まっていると、食事量が減ります。どんな人でも悲しいことがあったり、気分が良くない時には「あまり食べたくないな…」と感じますが、うつ病の人は常にこのような状態なのです。そのため少し食べただけでもすぐにお腹がいっぱいになってしまいます。

そもそも食事をしたくない

嫌なことがあった日に食欲がわかないのと同じで、うつ病では抑うつ状態が継続するためそもそも食事をしたいと思わなくなります。食事が食べられなくなると、栄養状態が悪くなり体力も落ちるためさらなる体調の悪化とうつ病の悪化が懸念されます。食事を食べられなくなると命の危険もあるため入院する必要が出てきます。

https://sugiura-kokoro.com/treat/case-shintai02.html

ご飯が食べられないときの対処法

では、ご飯が食べられなくなってしまった時にはどのような対処法があるでしょうか?詳しく見てみましょう。

ストレスの原因を理解する

あなたがストレスに感じていることは何ですか?どんな小さな事でも構わないので、感情を素直に紙に書き出してみてくだい。仕事、人間関係、家族、恋愛…ストレスの原因は様々です。まずは自分のストレスはどんなものか理解することが大切です。 そしてストレスが溜まった時には、趣味やスポーツなど何かに没頭できる機会を作るようにします。 またストレスによってご飯が食べられなくなったり、うつ病になってしまう場合は、ストレスから逃げるという選択肢も大切です。あなたのこころ、健康はあなたが守るしかないのです。

生活習慣の乱れを改善する

生活習慣の乱れは自律神経のバランスを乱します。早寝早起き、毎日同じ時間にアラームをセットする、起きたら朝日を浴びる、同じ時間に食事をする、といった規則性のある生活をすると、生活習慣を整えることができます。特に早寝をすることは、精神的にとても良いです。夜遅くまで起きていると余計な考え事をしたり不安になったりしませんか?こころの健康を保つためにも早寝早起きをしましょう。 また適度な運動はカロリー消費をするため食欲がわきやすくなります。そしてストレス発散にも効果的なので、ぜひ取り入れましょう。

楽しく過ごせる関係性の相手と食事をしてみる

例えば、嫌いな人と一緒に大好物を食べても美味しくないように、誰とどのような環境で食事をするかはとても大切です。心地よく過ごせる相手と食事をしましょう。 スマホやパソコンを見ながらの「ながら食べ」は食事中も交感神経が刺激され、リラックスできていない状態となり、消化吸収を妨げる原因になるため避けましょう。

医師に相談をしてみる

「ダイエットをしているわけではないのに半年〜1年で5kg以上体重が落ちた」、「食欲不振、胸焼け、胃もたれ、胃痛、微熱が続いている」というようなことがあれば、まずは消化器内科を受診してみましょう。それでも良くならない場合は、心療内科に行ってみましょう。 いつ頃から食べれなくなったのか、どんな時に症状が出やすいか、など体調に関する情報をなるべく医師に伝えるようにしましょう。詳しい情報があるほど診断しやすくなります。

https://medicalnote.jp/symptoms/%E9%A3%9F%E6%AC%B2%E4%B8%8D%E6%8C%AF

うつ病の予防に効果があると言われている食事レシピ

海外の研究では、うつ病と食生活に関係があることがわかっています。バランスよく食べることはもちろんですが、特にうつ病予防に効果がある栄養素は、ビタミンB群、ビタミンD、亜鉛、鉄分、ミネラル、アミノ酸、魚に含まれるDHA、EPA、食物繊維です。 ビタミンB群はエネルギー代謝に必要で、欠乏すると体が疲れやすくなります。またストレス耐性にも関わるため足りなくなると体はストレスに弱くなります。 ビタミンDは血中濃度が下がるとうつ病になりやすくなると言われています。 鉄分は不足すると貧血状態となり、脳の機能低下、無関心、集中力の低下といった症状を引き起こします。 アミノ酸はタンパク質であり、私たちの体を作っているものです。またアミノ酸の一種の「トリプトファン」は、精神を安定させるホルモン「セロトニン」の材料です。

ここではこれらの栄養素を含んだオススメレシピを紹介します。

・ 鮭とキノコのムニエル 鮭にはビタミンB群、ビタミンD、アミノ酸、魚に含まれるDHAなど栄養素が豊富に含まれています。またキノコにはビタミンD、食物繊維が豊富です。

・ 豚冷しゃぶのサラダ 豚肉にはビタミンB群、タンパク質であるアミノ酸が豊富です。 サラダには季節の野菜を使ったり、パプリカやトマトなど彩り豊かなものを使いましょう。すりごまをかければ、アミノ酸、ミネラル、鉄分、食物繊維をバランスよくとることができます。

・ ひじきの煮付けと納豆、卵がけご飯 料理するのが面倒な時は、スーパーのお惣菜でひじきの煮付けを選びましょう。ひじきにはビタミン、ミネラル、食物繊維、鉄分が豊富です。納豆はビタミン、ミネラル、アミノ酸、鉄分、食物繊維がバランスよく含まれています。卵の栄養バランスも優れています。ご飯にふりかけをかけるより、ずっと栄養が摂取できます。

うつ病予防 食事レシピ

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