統合失調症

統合失調症の患者に対する適切な接し方を解説します

統合失調症の患者に対する適切な接し方を解説します

統合失調症は決してめずらしい精神疾患ではなく、日本では100人に1人の確率で発症するとされています。

誰にでも発症のリスクがあるにも関わらず、統合失調症の具体的な症状や、周りの人の対処法などを知らない方は多いでしょう。

統合失調症の患者様に対する接し方には、多くの注意点があるため、周りに患者がいる方はもちろんのこと、そうでない方も知っておくことを推奨します。

本記事では、統合失調症の患者様に対する適切な接し方や、接する際の注意点などについて解説します。

統合失調症患者が周りにいて、どのように接するべきか分からない方は、ぜひ参考にしてください。

お問い合わせやご相談は無料で承っております。下記からお気軽にお電話ください。

統合失調症の患者と適切に接するための注意点

統合失調症の患者と適切に接するためには、下記の2点について押さえておくことが大切です。

  • 病気のことを理解する
  • 患者様がどのようなことで辛い思いをしているのかを知る

それぞれ順番に解説します。

病気のことを理解する

統合失調症の治療には、家族を中心とした周りの方の理解とサポートが必要不可欠です。

改善するまでには長い期間を要するケースが多い上に、繊細なコミュニケーションが求められます。そのため、周りの方が病気のことを理解する必要があるのです。

統合失調症の症状については、大きく分けて下記の3つについて理解しておくことが大切です。

  • 陽性症状:幻聴幻覚、妄想などの、本来ないものが現れる症状
  • 陰性症状:感情が乏しくなったり、過度に意欲が低下したりといった元々あったものがなくなる症状
  • 認知機能障害:物事の正常な判断ができないなどの症状

症状についての理解が無ければ、主治医との適切な情報交換も難しくなるため、統合失調症について理解するよう努めましょう。

また、統合失調症について分からないことがあれば、随時医師に相談し、正しい知識を手に入れることが大切です。

なお、医師や看護師から観察項目を聞いておけば、家庭でどのような点に注目して経過観察をすれば良いのかが分かります。

可能な限り医師から観察項目を聞いておいて、それに沿って患者様の様子を見ると良いでしょう。

観察項目に関しては、下記の記事でも詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

統合失調症における観察項目とは?症状や回復までの過程と併せて解説

患者様がどのようなことで辛い思いをしているのかを知る

統合失調症は、患者の家族や周囲の人も大変ですが、何より辛いのはやはり患者本人です。

「誰かが自分の悪口を言っている」「常に監視されている」などの思い込みから、周囲に対して疑心暗鬼になり、人間不信に陥っているケースが多く見られます。

認知機能障害のため、何をしようとしていたのか分からなくなったり、本来やるべきことを忘れてしまったりといった症状によって、日常生活に支障をきたすこともあります。

周囲は患者本人がどのような状態なのかを把握し、どのようなサポートが必要なのかを医師と相談しながら、寄り添ってあげましょう。

統合失調症の患者様との適切な接し方

統合失調症には、周囲のサポートが必要ですが、具体的にはどのような手助けをしたらいいか途惑うことも多いのではないでしょうか。

統合失調症の患者様に対して、適切に接するためのポイントは下記の通りです。

  • 患者様の服薬を強制することなくサポートする
  • 励ますことで治療に前向きにさせる
  • 治療や社会復帰を焦らず、優しく接する
  • 本人の意思を尊重する
  • 主治医とのコミュニケーションを十分に取る

それぞれ順番に解説します。

患者様の服薬を強制することなくサポートする

統合失調症を治療する際は、症状を抑えながら病状を改善させるために、規則正しい服薬を行うことが求められます。

しかし、統合失調症の患者様は、認知機能が大幅に低下していることから薬の飲み忘れがあったり、逆に薬を過剰に服用しようとしたりするケースも非常に多いです。

さらに、病識がないケースも多いため、そもそも服薬を拒むことも少なくありません。

このような場合、あからさまに服薬を強制してしまうと、「薬と言って何かを飲ませようとしている」などの被害妄想を起こし、よりご家族による治療のサポートが困難になるリスクがあります。

薬を飲ませる場合は、強制的に飲ませるのではなく、優しく促す形で飲ませるようにしましょう。

なお、薬の飲み忘れを防ぐ方法については、下記の記事で詳しく解説しているため、併せてご覧ください。

薬の飲み忘れを防止するための工夫をご紹介します

励ますことで治療に前向きにさせる

統合失調症の患者は、自分は病気ではないと思っている人もいる一方で、自分の状況を理解し、思うように気持ちがまとまらない、行動できないということに絶望してしまうケースもあります。

そのようなときに、味方である家族や周囲の存在は大きいものです。

統合失調症の治療では、受け身で治療を受ける場合と、患者本人が積極的に治療に参加する場合とで、効果に差があるとされています。

本人の気持ちに寄り添いながら、積極的に治療に参加できるよう励ましてあげましょう。

治療や社会復帰を焦らず、優しく接する

治療が長期間になってくると、見守っている家族や周囲にも、いつになったらよくなるのか・いつまでこの状態なのかという焦りが出てくることがあります。

焦る気持ちから本人を責めるような言動や態度を取ってしまうと、症状が悪化してしまう可能性が考えられます。

ただでさえ患者様自身が焦りを感じているケースも多いため、周囲はじっくりと治療することを認めつつ、患者様ができる限りプレッシャーを感じないようにすることが大切です。

また、社会復帰のタイミングを間違えてしまうと、ストレスなどによって症状が再発することもあります。

社会復帰のタイミングについては、医師としっかりと相談し、本人の病状に合わせながら焦らず慎重に進めていきましょう。

本人の意思を尊重する

どのような病気の治療であっても、本人の意思を無視して行うことはできません。

それは、統合失調症でも同じです。

「本人は病気であることが分かっていないから」と勝手に決めつけて、本人を部外者扱いすることは禁物です。

統合失調症の症状としての不安定な気持ちや、誰も信用できないという思いがさらに強まってしまいます。

患者本人に、「自分の気持ちを尊重してもらえる」「自分のことを理解してもらえる」と、安心した状態で治療を受けてもらうことが大切です。

主治医とのコミュニケーションを十分に取る

治療を進めていく上で、医師との連携のためにも、十分なコミュニケーションを取る必要があります。

なぜなら、ご家族から主治医に患者様の様子を伝えることで、より適切な治療を行うことが可能となるからです。

また、ご家族も病状について詳しく知れるため、患者様との適切なコミュニケーションを行えるようになります。

困ったことがあれば何でも相談できる、気軽に話せるといった関係性が大切です。

精神科とひとことでいっても、さまざまな病気があります。病院を選ぶときには、統合失調症にくわしい病院を選ぶと安心です。

なお、主治医との相性が合わず、コミュニケーションが上手くいかない場合は、主治医の変更を行うことを推奨します。

主治医との相性が悪かったときの対処法は、下記の記事で詳しく解説しているため、併せてご覧ください。

精神科の主治医が嫌いなときはどうしたらよい?良い先生の見分け方も紹介

統合失調症の患者様と接する際のNGポイント

統合失調症の患者様と接する際の、NGポイントは下記の通りです。

  • 言動に対して責めてしまう
  • 行動を制限してしまう

それぞれ順番に解説します。

言動に対して責めてしまう

思考がまとまらない統合失調症の患者との会話は、うまくかみ合わない、つじつまが合わないことによって、周囲の方のストレスが溜まってしまうことも多いです。

ストレスが溜まった結果、患者様本人にストレスをぶつけてしまうことで、患者様の人間不信を招いたり、反撃のきっかけになってしまったりする恐れがあります。

そのほかにも、被害妄想に関する言動や、陰性症状による意欲の喪失に対して、叱責してしまうことなども、症状を悪化させる原因となってしまいます。

統合失調症の患者様への厳しい叱責は、百害あって一利なしであるため、控えるとともに、優しく接し続けることが大切です。

行動を制限してしまう

統合失調症の患者様は、周りの人から見ると不可解な行動を取ることも多いため、患者様の行動そのものを制限してしまうケースも多く見られます。

行動を制限することによって、一時の安心感は得られるかもしれませんが、患者様はより強いストレスを感じ、症状が悪化してしまう可能性が非常に高いです。

先述した通り、統合失調症の患者様と接する上で大切なことは、本人の意志を尊重することにあります。

回復のためには、安心できる環境作りが必要です。

明らかに危険なことがなければ、本人の好きなように行動させ、ストレスなく過ごせるように配慮してあげましょう。

なお、自身の身の危険を感じるほど患者様の攻撃性が高まっている場合は、精神科へ入院させることも手段の一つです。

精神科の入院については、下記の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

精神科に入院するとどんな感じの生活になる?治療法も併せて解説

エフェメールホームクリニックなら、適切な接し方のアドバイスが可能です

本記事では、統合失調症の患者様に対する、適切な接し方ややってはいけない接し方について解説しました。

統合失調症の患者様とのコミュニケーションは、医師にとっても難しいケースもあるため、ご家族にとってはより困難に感じられるとともに、強い不安を抱くことでしょう。

思わず患者様に対して、強く当たってしまいたくなることもあるかもしれません。

しかし、患者様にとってご家族を中心とした周りの方々は、数少ない味方であるため、優しく接してあげることが大切です。

また、適切な接し方が分からない場合は、精神科の医師や看護師に相談し、助言を得ることをおすすめします。

なお、銀座の心療内科のエフェメールホームクリニックでは、訪問医療によって統合失調症の患者様の治療を行います。

実際に患者様の様子を見た上で、ご家族に適切な接し方に関する助言も行うため、安心して治療を進めることが可能です。

ご家族の統合失調症でお悩みの方は、ぜひ一度無料でお電話にてご相談ください。